丈夫な骨をつくるために牛乳を飲んだり、カルシウムのサプリメントなどを毎日欠かさず飲んでいるという人も多いと思います。
骨を強くするためにはカルシウムの補給が大切だということは多くの人が知っているでしょうが、摂取したカルシウムが体の中で骨や歯として形成されるために、ビタミンDが不可欠であるということを知らない人が多いようです。
ビタミンDの働き
ビタミンDは、腸でカルシウムの吸収を助け、筋肉中のカルシウムが不足すれば骨からカルシウムを取り出すなどして、血中濃度を一定にする働きがあります。
ビタミンDは、日常生活で紫外線を浴びることで体内で合成されるため欠乏症はほとんど起きませんが、日照時間に恵まれない地方に住んでいる人や屋内生活時間の長い高齢者は欠乏症になることもあります。
こんな人にお勧めです。
・骨粗しょう症を予防したい人
・歯周病や虫歯が気になる人
・骨や歯が弱い人
・日照時間の少ない乳幼児や高齢者
・妊婦、授乳婦
ビタミンDが不足すると
乳幼児・小児では、肋骨や下肢骨が変形するくる病。
成人は、骨の石灰化障害を特徴とする骨軟化症が現れ、骨粗しょう症や骨折のリスクが高まると言われています。
また、過剰に摂取することはまれですが、大量に摂取すると血管壁や臓器にカルシウムが沈着しやすくなり、嘔吐、下痢、食欲不振、便秘、虚弱、体重減少などが起こることがあります。
ビタミンD欠乏による主な症状
・骨軟化症
・くる病
・X脚、O脚
・虫歯
・歯茎が弱る
・デタニー(腕や喉の筋肉の痙攣)
丈夫な骨や歯を作るためには、カルシウムとビタミンDも一緒に摂ることが大切です。
ビタミンDが乾燥したキノコ類に多く含まれているのも、日干しにすることで紫外線を浴びたことによる影響によるものだと思われます。(シイタケに含まれるエルゴステロールがビタミンDに変わる)
ビタミンDを多く含む食品
クロカジキ、サケ、アンコウ肝、カワハギ、サンマ、ウナギ蒲焼、乾燥キクラゲ、干しシイタケ、ピータン、鶏卵など。