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内臓脂肪と皮下脂肪

内臓脂肪と皮下脂肪

肥満には脂肪がたまる場所により、「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」の2つのタイプがあります。

メタボリックシンドロームの原因となる危険な肥満は、内臓脂肪型肥満です。

内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)

内臓脂肪型肥満はりんご型肥満とも言います内臓脂肪型肥満(メタボ)だとこんな感じに脂肪が溜まります。内臓脂肪がいっぱいです
おなかの内臓のまわりに脂肪がたまるタイプの肥満です。

上半身に多く脂肪がつくため、リンゴ型肥満とも呼ばれています。
中年以降の男性に多く見られますが、閉経後の女性にも増えます。

皮下脂肪型肥満(洋ナシ型肥満)

皮下脂肪型肥満は洋ナシ型肥満とも言います皮下脂肪型肥満だとこんな感じに脂肪が溜まっています
皮膚の下にある組織に脂肪がたまるタイプの肥満です。

おしりから太ももにかけての下半身に多く脂肪がつくため、洋ナシ型肥満とも呼ばれています。
主に女性に多いタイプの肥満です。(厚生労働省メタボリックシンドローム資料より)

脂肪は、お腹→背中→腕の後ろ→太ももの順でついていきますが、これらの脂肪は全て皮下脂肪です。

皮下脂肪は筋肉と皮膚の間に付くもので、本来は体にとって必要なものですが、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることにより、必要以上に蓄積されていきます。

皮下脂肪は食事制限だけで落とすのは難しく、一時的に落ちても直ぐに戻ってしまいますので食生活の改善と同時に運動による基礎代謝のアップを計る必要があります。

一般的な体脂肪率

男性 15~22%
女性 20~28%

体脂肪率が15%以下だと病気にかかり易く、高いと→糖尿病、高血圧、心肥大 高脂血症、通風になる可能性が高くなります。

皮下脂肪と内臓脂肪

体脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があります。
皮下脂肪は、女性に付き易く落ちにくいという性質があります。
全体的な体型の変化は皮下脂肪のせいで起こります。

内臓脂肪は、男性に付き易く落とし易い脂肪です。
成人病の原因になり、お腹が出る原因にもなっています。

肥満原因の30~40%は遺伝。
60~70%は生活環境が同じということが原因ですが、遺伝的要素よりも生活習慣が同じだからという理由で肥満になる人が多く、病気の場合も同じことが言えます。

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コレステロール

コレステロール

生活習慣病のもとになるコレステロール

生活習慣病のもとになるコレステロール、実は体内でも合成されているんです!
その割合は7割前後!

健康な人であれば、食事からコレステロールをとり過ぎても一定量以上は吸収されないようになっているのですが、食事からたくさん入ってきたときには、体内でのコレステロール合成を減らすことで調節しています。
それでも多すぎる場合は肝臓などに溜める働きがあり、血中コレステロールは一定に保たれるようになっています。

コレステロール値の高い人は、このシステムに乱れが生じていて、コレステロールを蓄積しやすい状態になっています。
コレステロール値の高い人は、 体内にあるコレステロール量を減らさなければならないため、食事からとるコレステロールの量を極力減らすことが重要になります。

知らないでいると命取りにもないかねない!
食品のコレステロール含有量は ⇒ コチラ

コレステロールは、血液中の脂質の一種で細胞膜やホルモンの材料ですが、増えすぎると動脈硬化を起こしやすくなります。

多いと高脂血症、動脈硬化、肥満、糖尿病、ネフローゼ症候群、甲状腺機能低下症などになり
少ないと栄養障害、肝硬変症などになります。
 

コレステロールの種類

 

LDLコレステロール

悪玉コレステロールと言われ、細胞膜の形成やホルモン材料を運びます。
しかし、血液中に増えすぎると血管壁に沈着し動脈硬化の原因となります。

多いと動脈硬化、高脂血症、肥満、糖尿病になります。
LDLコレステロールの増加を防ぐには、食生活に気をつけ適度な運動を行うことが大切です。

HDLコレステロール

血液中に増えた悪玉コレステロールを取り除く働きがあるため善玉コレステロールといわれています。
善玉コレステロールは、血液中の余分なコレステロールを肝臓に回収したり、血管壁に沈着したコレステロールを除去するため、動脈硬化を予防する働きがあります。

多いと高HDLコレステロール血症などになり
少ないと動脈硬化、高脂血症、肥満、糖尿病などになります。
HDLコレステロールを増やすには、禁煙と適度な運動が必要です。

中性脂肪

大切なエネルギー源ですが、余ると皮下脂肪として蓄積されるため、肥満や動脈硬化の原因になります。

多いと動脈硬化、高脂血症、肥満、糖尿病、脂肪肝、急性膵炎などになり
少ないと肝疾患などになります。
中性脂肪が増えるとHDLコレステロールが低下してしまいます。

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メタボを改善しよう!

メタボの改善方法

メタボリックシンドロームの予防・改善には

1に運動
2に食事
しっかり禁煙
最後にクスリです。

内臓脂肪は皮下脂肪と比べて、たまりやすく減りやすいという特徴があります。
メタボリックシンドロームのベースとなっている内臓脂肪は、ためる原因となっている食べ過ぎや運動不足などの不健康な生活習慣を改善することで減らせます。
今日から内臓脂肪をためない生活習慣を心掛けましょう。

運動

内臓脂肪を減らすためには、日頃から体を動かす習慣を身につけておくことが大切です。
活発な身体活動を行うと、消費エネルギーが増えたり、身体機能が活性化したりすることにより、 血糖や脂質がたくさん消費されるようになり、内臓脂肪が減少しやすくなります。
その結果、血糖値や脂質異常、高血圧が改善されて生活習慣病の予防につながります。

また、運動によって消費エネルギーが増加し、体力が向上すると、生活習慣病にかかりにくくなります。 さらに、転びにくくなるなどの効果や、転倒によって骨折し、介護が必要となることを防ぐ効果もあります。

食事

食べ過ぎや欠食などの乱れた食生活は、内臓脂肪をためる原因になります。
これを防ぐためには、食生活の改善が欠かせません。

バランスのとれた適切な量の食事を心掛けるとともに、食事をする時間や食べ方などにも注意し、 1日3食規則正しく食べましょう。
バランスの良い食生活を実践するための目安として「食事バランスガイド」が示されています。

食事バランスガイドを活用しよう。

食事バランスガイドは、1日の食事で「何を」「どれだけ」食べたら良いかの目安をわかりやすくイラストで示したものです。
食事バランスガイドを活用して、毎日の食生活を改善しましょう。

食事バランスガイド

肥満予防には、バランス良く食べることはもちろん、3食きちんととること、夕食は軽めにすること、油を使った料理は控えめにすること、副菜を多く食べることが効果的です。

また、高血圧の予防や改善のため、食塩を控えめにすることもお忘れなく。

禁煙

「百害あって一利なし」といわれるたばこは、多くの有害物質を含み、健康にさまざまな悪影響をおよぼします。
喫煙は、がんにかかりやすくするだけでなく、動脈硬化を進行させ、脳卒中や虚血性心疾患のリスクも高めます。
メタボリックシンドロームの予防には、禁煙を実行しましょう。

禁煙には、本人の努力だけでなく、まわりの人のサポートも大切です。
たばこの害は、肺がんをはじめとして、咽頭がん、食道がん、胃がんなど多くのがんや、脳卒中、虚血性心疾患、歯周病、さらには生まれてくる子供への影響など、数え上げればきりがないほどです。
たばこの害は、吸う人はもちろん、吸わない人にもおよびます。
たばこが健康に悪いと思っていながらもやめられないのは、たばこはニコチン依存と心理的依存の2種類の 依存を生むからです。
ニコチン依存は、たばこ煙に含まれているニコチンという依存性薬物への依存です。
心理的依存は、たばこを吸うことが日常生活の中に組み込まれ、習慣化した状態の依存です。

クスリ

すでに、糖尿病や高血圧症、高脂血症になっている場合には、生活習慣の改善に加えて、
薬によるコントロールが必要なこともあります。
治療で必要な薬は医師と相談の上で適切に使用しましょう。

「薬を飲めば安心」ではなく、生活習慣の改善をあわせて行うことが大切です。
現在、薬を使用している人で、症状が出なくなったり、検査値が良くなってきた場合や、薬が合わないと感じた場合なども、勝手に薬の使用を中止してはいけません。
必ず医師と相談しましょう。
また、おくすり手帳で自分が飲んでいる薬がわかるように管理しましょう。

メタボリックシンドローム関連ホームページ

メタボリックシンドロームについてもっと知りたい人は、関連のホームページへアクセスしてみましょう。

メタボリックシンドローム関係の参考資料が載っているホームページ

健康日本21 http://www.kenkounippon21.gr.jp/
財団法人 健康・体力づくり事業財団(健康ネット) http://www.health-net.or.jp/
社団法人 日本健康倶楽部 http://www.kenkou-club.or.jp/
国立健康・栄養研究所 http://www.nih.go.jp/eiken/index.html
国立循環器病センター http://www.ncvc.go.jp/index.html
財団法人 循環器病研究振興財団 http://www.jcvrf.jp/
財団法人 日本心臓財団 http://www.jhf.or.jp/
社団法人 日本医師会 http://www.med.or.jp/
社団法人 日本薬剤師会 http://www.nichiyaku.or.jp/
社団法人 日本栄養士会 http://www.dietitian.or.jp/

関連施策のホームページ

厚生労働省健康局 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/index.html
運動施策の推進 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/undou.html
栄養・食育対策の推進 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou.html
たばこ対策 http://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/main.html

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メタボリックシンドロームとは?

メタボ

糖尿病などの生活習慣病は、それぞれの病気が別々に進行するのではなく、おなかのまわりの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満が大きくかかわるものであることがわかってきました。
内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖・高血圧・脂質異常のうち、いずれか2つ以上をあわせもった状態を、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。

内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった 生活習慣病を併発しやすくなってしまうのです。
しかも、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった、まだ病気とは診断されない予備群でも、併発することで動脈硬化が急速に進行します。

メタボリックシンドロームはどうして危険なのか?

日本人の三大死因は、 がん・心臓病・脳卒中ですが、そのうち心臓病と脳卒中は動脈硬化が要因となる病気です。

メタボで動脈硬化にメタボリックシンドロームになると、糖尿病、高血圧症、高脂血症の一歩手前の段階でも、これらが内臓脂肪型肥満をベースに複数重なることによって、動脈硬化を進行させ、ひいては心臓病や脳卒中といった命にかかわる病気を急速に招きます。

内臓脂肪型肥満をベースに、高血糖・高血圧・脂質異常が複数重なることによって、動脈硬化を引き起こし、心臓病や脳卒中といった命にかかわる病気の危険性が急激に高まるので大変危険です。
メタボリックシンドロームの原因と進行<
危険因子が重なるほど心臓病等の発症の危険性が高まります。

メタボリックシンドロームによって引き起こされる病気の発症の危険性は、危険因子の数と大きくかかわっており危険因子の数が多くなるほど危険度は高まります。

メタボによる心臓病の危険度例えば心臓病の場合。
危険因子が無い人の危険度を1とすると、
・危険因子を1つもっている場合は 5.1倍。
・危険因子を2つもっている場合は 5.8倍。
・危険因子を3~4個もっている場合では危険度は急激に上昇し、なんと35.8倍にもなります。

 

生活習慣病のイメージ

メタボリックシンドロームの診断基準

内臓脂肪の蓄積

腹囲(へそ周り)
男性 85cm以上 女性 90cm以上
(男女ともに、腹部CT検査の内臓脂肪面積が100cm2以上に相当) 内臓脂肪の蓄積をチェックします。
肥満の判定によく用いられるBMI(体格指数)ではなく、腹囲で判定します。
内臓脂肪の蓄積に加えて、下記の2つ以上の項目があてはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。

脂質異常
中性脂肪 150mg/dL以上
HDLコレステロール 40mg/dL未満
のいずれかまたは両方 メタボリックシンドロームでは、過剰な中性脂肪の増加とHDLコレステロールの減少が問題となります。

高血圧
最高(収縮期)血圧 130mmHg以上
最低(拡張期)血圧 85mmHg以上
のいずれかまたは両方 高血圧症と診断される 「最高(収縮期)血圧140mmHg以上/最低(拡張期)血圧90mmHg以上」 より低めの数値がメタボリックシンドロームの診断基準となっています。

血圧が正常高値の人でも、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)や喫煙など血圧以外の危険因子がある場合。
危険因子が1~2個の人。 →中等リスク
危険因子が3個以上、または糖尿病や慢性腎臓病の人。 →高リスク →降圧薬による治療が必要

病院や職場など環境の変化により血圧を計っても通常より高めに出てしまうため、家庭において血圧を規則的に測ることが重要で朝食前と就寝前の1日2回測り、1週間の平均値で判断する。
ですが、家庭血圧計では、診察室より低くなってしまうため、目標値は最低、最高血圧とも5mmHgずつ低く設定されているそうです。

高血糖
空腹時血糖値 110mg/dL以上
糖尿病と診断される「空腹時血糖値126mg/dL以上」より低めの数値で、 「境界型」に分類される糖尿病の一歩手前がメタボリックシンドロームの診断基準となっています。

腹囲の正しい測り方 腹囲はズボンやスカートなどのウエストの位置ではなく、おへその高さで、衣服を着けない状態で測ります!
(厚生労働省メタボリックシンドローム資料より)